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2025.03.08スタッフブログ
解体工事前に知っておきたい土壌汚染のリスクと対策まとめ・土壌汚染調査の重要性と解体工事への影響

解体工事前に知っておきたい土壌汚染のリスクと対策まとめ・土壌汚染調査の重要性と解体工事への影響
土壌汚染とは何か?
土壌汚染とは、土壌中に有害な物質が蓄積し、環境や人間の健康に悪影響を及ぼす状態を指します。
これらの有害物質は、工場や農業、廃棄物の不適切な処理など、人為的な活動によって土壌に蓄積されることが多いです。
土壌汚染は地下水の汚染や農作物への影響を通じて、広範な環境問題を引き起こす可能性があります。
解体工事における土壌汚染調査について
解体工事を考えた際に、土壌汚染調査が必要となるケースがあります。
ここでは、土壌汚染地の解体のプロの目から見た解体工事における土壌汚染調査について見ていきたいと思います。
クリーンアイランドでは、東京、大阪、名古屋、神戸、淡路島、九州はもちろん全国から解体工事や土壌汚染、杭抜き工事のご依頼ご相談をいただいております。
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土壌汚染調査が必要なケース
解体工事を行う前に土壌汚染調査が必要となるケースがあります。
解体工事をする土地が過去にどのように活用されていたのかが明確ではない場合は土壌汚染の可能性はゼロとはいえないでしょう。
土壌汚染調査が必要となるのは、過去の土地の利用履歴や地域の特性などが関係してきます。
ここからは、土壌汚染調査が必要となるケースとはどのような場合なのかを見ていきましょう。
工場や産業施設などがあった土地
過去に工場や産業施設が存在した土地は重金属や化学物質などによる土壌汚染の可能性が考えられます。
例えば、化学工場があった場合では化学薬品の漏洩などの可能性も考えられます。
また、廃棄物が適正に処理されなかったら土壌が汚染されている可能性があるというリスクがあるでしょう。
金属加工工場などでは、有害金属が土壌に蓄積し土壌汚染されているケースがあります。
ガソリンスタンドなどあった土地
ガソリンスタンドが存在した土地は燃料の漏洩などによる土壌汚染の可能性が考えられます。
地中タンクの劣化などによって燃料が漏れて土壌や地下水などが汚染されているケースもあります。
ガソリンスタンドがあった土地で土壌汚染の原因となりやすい物質は「ベンゼン」「鉛」「油」です。
ベンゼンと鉛はガソリンに含まれている成分です。
1975年以前に扱われていたレギュラーガソリンやハイオクガソリンには鉛が含まれていました。
現在では、鉛が含まれているガソリンは販売されていません。
しかし、昔から営業をしていたガソリンスタンドの場合は、鉛による汚染がある可能性はあるでしょう。
廃棄物処理場などの土地
廃棄物処理場だった土地は、適正に管理がされていないケースですと有害物質により土壌が汚染されている可能性が考えられます。
有害物質を含む廃棄物を過去に埋められていたり、古い廃棄物が分解して土壌に影響を与えるということも考えられます。
土壌汚染調査をするタイミング
土壌汚染のかの可能性のある解体工事をスムーズに行うためには、土壌汚染調査をするタイミングが大切です。
適切なタイミングで土壌汚染調査をすることによりトラブルなどを回避することができ、コストダウンにもつながります。
ここからは土壌汚染調査をする適切なタイミングについて見ていきたいと思います。
①解体工事を考えたタイミング
まずは、解体工事を計画した段階で土壌汚染の有無を確認することをおすすめします。
例えば、その土地の利用履歴が不明といったケースでは土壌汚染の可能性を見逃がしてしまう恐れがあります。
ガソリンスタンドや工場があった土地の場合ですと土壌汚染の可能性が考えられます。
後から土壌汚染が発覚した場合、余計な費用がかかったり解体した後の土地の利用計画が思うように進まないといった可能性もあります。
②土地の売買のタイミング
土地の売買を行なう場合、土壌汚染の有無について見確認の状態で売却してしまうと、買主とトラブルになってしまう可能性もあります。
また、逆に購入した土地に土壌汚染の可能性があった場合、土壌汚染の対策のための費用などを負担しなければならないといったリスクも考えられます。
そのため、売却をする側でも購入する側でも事前にしっかりと土壌汚染の調査をしておくことでスムーズに取引きすることができるでしょう。
③土地の用途変更をするタイミング
土地の用途変更をする際も土壌汚染調査をするタイミングといえるでしょう。
土壌が汚染されていた場合、周辺の環境や次の土地の用途に影響がある可能性があります。
例えば、工業用地を住宅地に転用するケースですと、地中に有害物質が残留しているといったことも考えられます。
安全に土地活用するために土壌汚染調査が必要となるでしょう。
行政指導を受けたタイミング
土地所有者等が土壌汚染の有無を調査・報告する義務がある場合に、土壌汚染対策法に基づき行政が指導する場合あります。
土壌汚染調査の行政指導の対象となるケースは以下のような場合です。
・水質汚濁防止法の定める有害物質使用特定施設である工場などを廃止した場合
・土壌汚染により都道府県知事が健康被害が生ずるおそれがあると認めたと場合
・3000平方メートル以上の土地形質変更の届出の時に、その土地に土壌汚染のおそれがあると都道府県知事がみなす場合
解体工事における土壌汚染のリスク
解体工事を行う際、以下のような土壌汚染に関するリスクが考えられます。
工期の遅延:工事中に土壌汚染が発見された場合、汚染土壌の除去や浄化作業が必要となり、工期が延長される可能性があります。
コストの増加:汚染土壌の処理には専門的な技術と設備が必要であり、追加の費用が発生します。
法的問題:適切な対策を講じない場合、環境関連法規に抵触し、罰則を受けるリスクがあります。
これらのリスクを未然に防ぐためには、解体工事前に適切な土壌調査と対策を講じることが不可欠です。
解体工事前に行うべき土壌調査の重要性
解体工事を開始する前に、土壌調査を実施することは以下の理由から重要です。
リスクの事前把握:土壌汚染の有無や程度を確認することで、工事計画や予算の見直しが可能となります。
適切な対策の実施:汚染が確認された場合、早期に適切な浄化方法や処理計画を立てることができます。
法的遵守:土壌汚染対策法などの関連法規に基づき、必要な手続きを適切に行うことで、法的トラブルを回避できます。
土壌調査は専門の調査機関に依頼し、正確なデータを基に対応策を検討することが求められます。
土壌汚染が発見された場合の対策方法
土壌汚染調査を行った結果、土壌汚染が確認された場合は対策が行われます。
汚染土壌の除去を行ないます。
こちらは、汚染された土壌を掘削し、適切な処分場へ搬出する方法です。
また、原位置浄化という方法もあります。
原位置浄化は汚染された土壌をその場で浄化する方法で、微生物分解や化学的処理などがあります。
さらに、汚染土壌を遮蔽し、周囲への拡散を防止する「封じ込め」という方法もあります。
土壌汚染の種類や程度、土地の利用目的などによって対処方法は異なります。
土壌汚染調査
ここからは、土壌汚染の調査方法4つを見ていきたいと思います。
「地歴調査」「表層土壌調査」「土壌ガス調査」「土壌溶出量調査(ボーリング調査)」の4つの調査方法を詳しく紹介いたします。
地歴調査(土地利用履歴調査)
地歴調査(土地利用履歴調査)とは、住宅地図や登記簿、空中写真などの書類を収集し、関係者へ聴取を行ったり、現地確認をして対象となる土地の利用履歴を調べることにより土壌が汚染されているかどうかの可能性を調査する方法のことです。
この土地が、これまでどのような用途で使われていたのか、汚染の可能性などがあるのかどうかを対象となる土地の過去の資料や行政へ提出している届出から調査を行います。
地歴調査(土地利用履歴調査)を行った結果、対象の土地に土壌汚染がある可能性のある場合、特定有害物質の種類の特定をする調査をします。
しかし、地歴調査(土地利用履歴調査)は対象の土地に土壌汚染の可能性があるかを調査するため、土壌汚染の有無は、実際に土壌の採取をする必要があります。
表層土壌調査
地歴調査(土地利用履歴調査)の結果、土壌汚染の可能性が高いとなると「表層土壌調査」を行ないます。
土壌汚染の可能性が高い場合は100㎡毎、土壌汚染の可能性が低い場合は900㎡毎の5つの地点で採取します。
土壌ガス調査
土壌ガス中の第1種特定有害物質(揮発性有機化合物)の有無を確認するための調査を土壌ガス調査といいます。
対象となる物質はメッキや金属加工、精密機械工などに使用される物質やクリーニングや微量にガソリンに含まれるベンゼンなどの11項目です。
これらの物質は地下水へ容易に浸透し、人々の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
土壌ガス調査では、地表から約0.8~1.0メートルの深さで土壌ガスを採取し、分析を行います。採取した土壌ガスは全12項目について分析され、もし有害物質が検出された場合、土壌溶出量調査(ボーリング調査)を実施することがあります。
特に、土壌ガス中に一定濃度以上の第1種特定有害物質が検出された際には、深さ10メートルまでの土壌を採取し、土壌溶出量を測定する調査が行われます。
土壌溶出量調査(ボーリング調査)
土壌溶出量調査(ボーリング調査)は、地表から最大10メートルの深さまで土壌を掘削し、採取した試料の溶出量を測定する手法です。
この調査により、土壌汚染の深度方向への広がりを把握でき、汚染土壌の除去などの対策に役立ちます。
ボーリング調査は、専用の機器を用いて行われ、先端にビットを取り付け、回転と圧力を加えて地層を掘り進める方法です。
この調査の対象となるのは、汚染の可能性がある場所や、基準値を超える汚染が確認された場所です。
採取する土壌の深さは、汚染の懸念がある地点や帯水層の底面の位置などによって異なります。
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